大型商用車向け制御式冷却システム: 2%の燃費向上を実現

2017年10月、東京:冷却水のサーマルマネージメントは、燃費低減とCO2 排出量削減を実現する上で非常に重要な役割を担っています。ただ、大型商用車向けについては、本格的なシステムの量産化は実現していないのが現状です。マーレは、制御式 Visco® 冷却水ポンプによる冷却水流量の連続制御や、冷却水温度の予測制御などの新機能を開発。商用車におけるサーマルマネージメント制御と効率化に向けた取り組みをリードしています。

ファンとポンプドライブに求められる制御性

冷却風の不要な供給は、燃費を悪化させる要因となります。マーレが開発したオンデマンド式 E-Visco® ファン制御機能は、既に多くの車両に採用されている技術です。必要な時に必要な量だけ正確に冷却風を供給することができるため、燃費が向上します。マーレは2011年に、この技術をウォーターポンプに応用。最大1%の燃費向上を実現しています。

マップ制御サーモスタット

制御可能な冷却システムの重要な機能の一つは、マップ制御サーモスタットを使用した、冷却水温度を電子制御する機能です。様々な運転条件に応じて冷却水を最適温度に制御することで、エンジン効率を向上させるのが狙いです。マーレのマップ制御サーモスタットは、低温時でも非常に高速なレスポンスを発揮します。マーレのサーモスタットは、長距離車両において最大0.5%の燃費向上を実現します。2018年までに量産化を予定しています。

新しい制御手法

「マップ制御サーモスタット」、「制御式E-Visco® 冷却水ポンプ」、「E-Visco® ファンクラッチ」の技術を併用する冷却システムにより、消費パワーを最小限に抑える新しい制御手法を実 現します。これら3つの機能を統合した「インテリジェント制御手法」により、広い動作範囲にわたり、冷却システムの消費パワーを低減し、CO2 排出量を最大2%削減することできます。

今後の展望

その他の有望な手法としては、空冷式インタークーラーに水冷式を併用する方法があります。低温冷却水回路を併用することで、水冷式インタークーラーによる再冷却を行ないます。その結果、さらに1%の燃費向上が実現します。なお、この水冷回路は、水冷コンデンサ、電動パワートレイン部品、あるいは二段階EGR の再冷却にも利用可能です。

2016年に開発の Visco® ハイブリッドドライブは、「電動ドライブ」と「Visco® ドライブ」を組み合わせた技術です。速度範囲に応じ、電動ドライブと機械ドライブを最適に切り替えます。遷移速度範囲では、電動ドライブを使用し、Visco® ファンの回転速度の増減調整を行うことができます。また、制動エネルギー回生機能を利用することも可能です。「予測冷却機能」は、冷却温度のアクティブ制御機能とGPS 地形データを用いた先進的な制御機能を組み合わせた技術です。この技術を利用すれば、商用車の効率性向上を実現する新たな一歩となります。

マーレグループについて

マーレは、自動車業界のグローバル開発パートナーです。未来のモビリティに向けて、技術革新をすすめています。マーレグループは、より効率良く、環境に優しく、快適な運転を追求するために、内燃機関の更なる最適化、代替燃料の推進活用、eモビリティの世界的な普及に努めています。パワートレイン、フィルターや潤滑、エアコン技術、バッテリー分野においてユニークなシステム技術を提供し、全世界で生産されている車両の2台に1台に製品を供給しています。また、世界のレーストラックやオフロード、産業用・汎用エンジン、船舶、鉄道など自動車以外の多岐にわたる業界でも長年にわたり活用されてきました。

1920年にドイツの小さな町工場で設立したマーレは、2016年度の売上高が約123億ユーロに達しました。現在、世界34ヶ国、170の生産・営業拠点で、77,000人が従事しています。グローバル開発パートナーとして、ドイツ、英国、ルクセンブルグ、スペイン、スロベニア、米国、ブラジル、日本、中国、インドで展開している主なテクニカルセンター16ヶ所で、約6,000人のエンジニア・技術者が革新的なソリューションのために日々取り組んでいます。

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