R744

2017年1月1日以降、EU圏内で新規登録される車両にはすべて、地球温暖化係数(Global Warming Potential、以下「GWP」)値が150以下の冷媒を使用することが義務づけられました。GWP値とは、ある特定の物質が地球をどれだけ温暖化する能力があるのかを相対的に表した数値です。この新たな規制に対応する代替冷媒として、合成冷媒の他、GWP値が1のR744(二酸化炭素)などの自然冷媒が注目を集めています。マーレではこの地球に優しいR744を冷媒として採用した世界初のエアコン(空調)システムを、ドイツのシュツットガルトでドイツ国内の大手カーメーカー向けに開発しました。R744の採用は、空調機器の各コンポーネントだけでなく、システム全体にも高い技術が求められます。例えば、R744の圧縮には、従来の冷媒よりも非常に高い130バールの圧力が必要です。環境に優しい冷媒の開発に向け1990年代初頭から取り組んできたマーレには、長年培ってきた技術やノウハウがあります。こうして蓄積してきたものがなければ、極めて限られた開発期間内でR744の技術的な課題を解決しながら、顧客が求める厳しい車内環境基準を満足することは不可能だったでしょう。このエアコンシステムとエバポレータは、既に量産化されています。