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19.08.2020

短い開発期間、優れたコスト性、高い柔軟性 — マーレが燃料電池向け新モジュール式フィルタコンセプトを開発

  • 新たな標準化エアフィルタが、燃料電池向けアプリケーションの開発期間・費用を削減。
  • 燃料電池内への有害ガスや粒子の侵入を高い信頼性で防ぎ、高コストな触媒の使用を最小限に抑制。
  • この新たなフィルタコンセプトは、燃料電池技術の普及促進に向けた大きな一歩に。
  • マーレは、水素や燃料電池システムを重要な要素としてCO2ニュートラルなモビリティ開発を推進。

「マーレには、エアフィルタに関する幅広い専門技術があります。それが信頼性に優れた燃料電池向けフィルタ技術の開発や生産にも生かされています」。こう話すのは、マーレでHead of Corporate Research and Advanced Engineeringを務める Dr. Martin Bergerです。「この新しい標準化技術の導入で、吸排気システムの設計はよりシンプルなものとなり、開発期間は短縮化され、低コストで行うことが可能となります。未来の技術と言われる燃料電池の普及に大きく一歩近づいたと言えるでしょう」。

繊細な燃料電池の保護が製造コストを低減

燃料電池は、触媒として白金を使用しています。白金は水素と酸素に作用し、水を発生させます。そしてこの化学反応が電気エネルギーを生み出すのです。燃料電池内に侵入する有害ガスが少なければ、少量の白金でも車両の耐用年数を通して燃料電池の動作を保証することが可能になります。白金は希少で高価な物質です。高効率なフィルタを採用してシステムに供給する空気の純度を高めることが、製造コストの抑制にもつながるのです。

高い信頼性で燃料電池を保護すると同時に低コスト化を図り、燃料電池を消費者にとって価格面でも魅力的な商品にするため、マーレは、多層タイプの高効率フィルタメディアを採用しました。基材には、機械的安定性を保持する材質を選定。粒子濾過層が有害粒子の99.9%を捕捉し、分子層がアンモニアの燃料電池への侵入を防止、そして活性炭層が不要な炭化水素を吸着します。さらに、特殊含浸活性炭層が二酸化硫黄や硫化水素、酸化窒素などの侵入を防ぎます。

燃料電池向け部品のモジュール化技術

マーレは、サーマルマネージメント、エアマネージメント、パワーエレクトロニクス、フィルタ技術など広範な独自ノウハウを駆使し、大規模生産に適した燃料電池駆動車の開発を支援します。焦点は、燃料電池システムの安全性を確保しながらコスト削減を実現することです。マーレでは、燃料電池システム向け製品の開発に注力しており、既存部品をベースにしたモジュール化技術の拡充にも取り組んでいます。こうした開発を通じて、マーレグループは様々な技術課題の克服に努め、燃料電池車の量産性向上に向けた活動を推進しています。

お問合せ先:

Christopher Rimmele
Product, Technology, and Aftermarket Communications Spokesman
Phone: +49 711 501-12374
E-mail: christopher.rimmele@mahle.com

Margarete Dinger
Spokesperson Corporate
Phone: +49 711 501-12169
E-mail: margarete.dinger@mahle.com

広報担当(アジア1)
ジュディアン・ゴ
Tel: 050-3363-0015
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