非自動車用エンジン分野を支える確かなパートナー
マーレ製品の活躍の場は、二輪車や三輪車、四輪車、そして四輪以上の車両用の内燃エンジンや電動ドライブトレインの分野にとどまらず、非自動車業界にも広がっています。室内外を問わず、寒冷・酷暑環境にも耐え、陸上や水中で使用される機器には高出力なエンジンが必要です。
マーレはガソリン、ディーゼル、電動駆動の違いを超えて、小型エンジンに関する技術をその中核としています。これにより、芝刈り機などの園芸機器や、林業・海洋機械、発電機、そしてあらゆるパワースポーツ車両が要求する特殊仕様にも対応した製品を提供しています。
小型エンジン用メカトロニクスコンポーネンツ
点火装置内蔵型フライホイール&イグニションコイル
マーレは、電子制御式点火システム向けに、「磁石内蔵型フライホイール」と「電子点火装置内蔵型イグニションコイル」を提供しています。エンジンが始動するとフライホイールが回転し、内蔵の磁石により発電します。この電流を利用し、シリンダー内の可燃混合気を点火します。この一連点火プロセスを制御するのが、電子制御システムを内蔵したイグニションコイルです。マーレは「高電圧キャパシタ・ディスチャージ・イグニション(以下、CDI)」や「トランジスター・コントロールド・イグニション(以下、TCI)」向けのシステムも提供しています。CDI点火方式では、キャパシタに蓄電した電気をイグニションコイルに放電することで、高電圧を発生させます 。この高電圧を利用し、シリンダー内の混合気にスパークプラグで着火させます。TCI点火方式では、イグニションコイル内を流れる定常電流を利用します。この電流を遮断すると、イグニションコイル内に高電圧が誘起されます。この電圧がスパークプラグ内で火花放電し、混合気に点火するという仕組みです。
マーレの点火装置はいずれも堅牢性に優れ、過酷な環境にも耐える設計になっています。二輪以外に携帯式の動力機器や、オフロードバイクなどに最適な製品です。
ACジェネレーター&電圧レギュレーター
マーレの永久磁石式ACジェネレーターは、内燃エンジンのクランクシャフトに直接取り付けるタイプです。発電した電気は、バッテリーの充電や、ECUの電源として使用されます。オルタネーター外周部のリングギアの動作をセンサが監視。オルタネーターの回転速度を検出し、信号化して点火制御装置に送ります。送られた信号をもとに、電子回路がエンジンスピードを算出します。ACジェネレーター(いわゆる、オルタネーター、ACG)のローター慣性モーメントには、エンジンスピードを一定化する効果があるため、エンジンのよりスムーズな動作を実現することが可能です。マーレの電圧レギュレーターは、オルタネーターが発電した交流電流を直流に変換すると同時に、バッテリーチャージ電圧を一定に保ちます。
フューエルインジェクションシステム
マーレの「フューエルインジェクションシステム」は、エンジンの動作/負荷状況に合わせ、最適な燃料量を最適なタイミングで噴霧します。エンジンのパフォーマンスを最大限に引き出し、排気ガスの削減、燃費の改善に貢献します。マーレのシステムは、ECU、センサー、フューエルポンプ、インジェクター、そしてスロットルバルブから構成されています。従来のバッテリータイプの他、バッテリーを必要としないバッテリーレスタイプのいずれにも対応可能です。