フュエルマネージメント(乗用車)

フューエルマネージメントが果たす最も重要な役割の一つが、燃料中の塵埃粒子や水分を効果的に除去し、エンジンや関連部品を損傷や異物混入から保護することです。

フューエルマネージメント向けシステム

燃料フィルタ(フューエルフィルタ)

フューエルフィルタモジュールは、ガソリンやディーゼル燃料を燃焼プロセスに最適な状態に整えます。この目的を達成するために、フィルタには高精度分離メディアを採用し、先進の機能が搭載されています。例えば、フューエルフィルタには、プレッシャレギュレータが内蔵されており、ガソリンフィルタの燃料圧の調整が可能です。

ディーゼルエンジン用の燃料フィルタモジュールについては、燃料の冷却・加熱機能のほか、燃料中の水分の分離など、より幅広い機能に対応しています。

水分離システム

厳格化する排ガス規制に対応するため、ディーゼルエンジンではコモンレール燃料噴射システムの採用が進んでいます。コモンレールシステムは、微粒子やディーゼル燃料内に残留する水分に極めて敏感な性質を持っています。エンジンの使用環境やバイオ燃料の混合割合は、国によって様々です。また、使用される燃料の品質が劣悪であることも想定しておかなければなりません。こうした様々な燃料条件に影響されることなく、確実に燃料内の不純物を分離する機能が必要です。

こうした要求に応えるため、マーレが開発したのがアクティブ燃料プレフィルタモジュールです。最新の規制条件下で実施した試験では、最大98%の水分離効率が実証されています。

水位センサ

フュエルフィルタモジュールの水位センサは、モジュール内の水分量を検知します。マーレでは最新の技術を採用し、センサー素子は金属ではなく導電性のプラスチックを 使用。これにより電気分解の発生を回避しています。動作電圧は9〜36Vと幅広い設定になっており、多彩なアプリケーションへの対応が可能です。

燃料システム用電制ヒータ

マーレの電制ヒータは、ディーゼルエンジンやエタノールエンジンに採用され、コールドスタート時や低温環境時にその効果を発揮します。ディーゼルエンジンでは、ディーゼル燃料の流動性を維持すると共に、燃料成分の凝固を防ぎ、フィルタの目詰まりを防止します。エタノールエンジンでは、マーレのヒータがコールドスタート性能を劇的に改善します。

ヒータの開発ではマーレが社内に有するフューエルシステムの幅広いノウハウを余すことなく活用し、フューエルフィルタモジュールへの高い統合性を達成しました。さらに、媒体への高い熱伝導と低圧力損失を両立し、電子部品と加熱素子を個別収納するハウジングを設けるなど堅牢な設計を実現している他、低消費電力で高出力(600W)設計となっています。ヒータの制御は、内蔵する電子部品もしくはエンジンマネージメントシステムが行います。加熱素子は正温度係数(PTC)を用いた最新の抵抗技術を採用。過熱防止機能を搭載し、最大限の安全性を確保しています。モジュール性に優れたデザインで、乗用車メーカー、商用車メーカーいずれの要求事項にも柔軟に対応できる電動ヒータです。

ウォーターインジェクション用ウォーターフィルタ

燃料消費を抑え、部品を保護するために、これからのガソリンエンジンではウォーターインジェクションが使われるようになります。マーレは、ウォータードージングやインジェクション向けにウォーターフィルタを供給しており、次世代品として水処理モジュールの開発に取り組んでいます。

マーレのウォーターフィルタはウォーターインジェクションに要求される水純度を確保します。 グループ内が開発した電動ジャケットヒータを内蔵し、低温時でも迅速に機能を発揮します。

カーボンキャニスタ

燃料タンクには必ず圧力平衡パイプがあり、燃料が減少した際のタンク内の負圧形成と、温度上昇時や燃料の膨張による超過圧力の発生を防いでいます。超過圧力を逃す際、燃料蒸気はパイプを経てカーボンキャニスタで捕捉され、蓄積されて、最終的に燃焼工程で燃やされます。カーボンキャニスタモジュールはこうして、炭化水素と汚染物質の排出を防いでいるのです。

燃料電池用イオン交換器

マーレが提供する燃料電池用イオン交換器は、既にその第二世代が量産されています。燃料電池セルスタックに使用されるイオン膜は非常に繊細なため、導電性を帯びたクーラントによって発生するわずかな短絡電流でも故障につながる恐れがあります。イオン交換器は、燃料電池内のクーラントの導電率を極めて低いレベルまで低減する役割を果たします。